高森市民センターは、地域の人が顔を合わせる場所。那須館長に聞いた“学びとつながり”の話

こんにちは。よっしーです。
泉パークタウンで暮らしていると、学校や公園、お店、病院、バス停など、日々の生活の中で自然と目に入る場所があります。
でも、意外と「あるのは知っているけれど、実はあまり入ったことがない場所」もあるのではないでしょうか。
そのひとつが、市民センターかもしれません。
今回お話を聞かせていただいたのは、高森市民センター館長の那須さん。
高森市民センターは、泉区高森にある地域の学びと交流の場です。サークル活動や講座、地域の行事など、日々さまざまな人が集まっています。
ただ、那須さんのお話を聞いていると、市民センターは単に「部屋を借りる場所」や「講座を受ける場所」だけではないのだと感じました。
そこには、地域の人が顔を合わせ、学び、少しずつつながっていくための場所としての役割がありました。
民間企業から、地域の現場へ

那須さんは、もともと飲料メーカーで長く働いてきた方です。
営業や営業企画などに携わってきたそうです。
地域施設の館長というと、学校関係の方や行政に長く関わってきた方をイメージする人もいるかもしれません。
那須さん自身も、最初はそういう印象を持っていたそうです。
転機のひとつになったのは、ボランティアへの関わりでした。
東日本大震災後、会社として三陸方面などへ出向き、ボランティア活動に関わる機会がありました。
年齢を重ね、50代半ばを迎える中で、少しずつ「地域のために何かしてみたい」という思いが強くなっていったといいます。
そんな時に知ったのが、市民センター館長の公募でした。
民間企業での経験を持つ人にも開かれていることを知り、挑戦することに。
そうして那須さんは、高森市民センターに関わるようになりました。
市民センターは、学校では教えてくれないことを学べる場所

那須さんは、市民センターに関わるようになって、その見方が大きく変わったと話します。
市民センターは、ただ施設を貸し出す場所ではありません。
学校では教えてくれないことを学べる場所。
高齢の方が新しい楽しみを見つけられる場所。
退職後の人が地域との接点を持てる場所。
子どもたちが、家庭や学校とは違う体験に出会える場所。
そんな役割があるのだと感じるようになったそうです。
高森市民センターでは、体を動かすサークルの人気が高く、体育館の稼働率もかなり高いとのこと。
健康体操やダンス、卓球など、体を動かしながら人と関われる活動は、地域の中で大切な居場所になっています。
ただ体を動かすだけではなく、みんなで笑いながら、考えながら、同じ時間を過ごす。
そういう時間が、地域の中にあることって、とても大事だなと思います。


大切にしているのは「顔の見える関係」

那須さんが大切にしていることを聞くと、出てきた言葉はとてもシンプルでした。
「顔の見える関係」。
今はオンラインで会議もできますし、連絡もすぐに取れます。
実際、オンラインはとても便利です。移動時間も減りますし、効率よく話し合いができる場面もたくさんあります。
でも那須さんは、地域の中では、やはり面と向かって話すことの大切さを感じているそうです。
ちょっとした雑談。
その場の空気。
相手の表情。
会議の本題とは関係ないように見える会話の中から、次のつながりが生まれることもあります。
地域づくりは、効率だけでは進みません。
「こんにちは」
「最近どうですか」
「今度こんなことをやるんですよ」
そういう小さなやりとりが積み重なって、地域の安心感になっていくのだと思います。
孤立を防ぐ、小さな入口をつくる

那須さんのお話の中で、特に印象に残ったのが、孤立化についての話でした。
退職後、地域に関わろうと思っても、いきなりサークルや活動に入るのは簡単ではありません。
特に男性は、一人で地域の輪に入っていくことにハードルを感じる人も多いのではないか。
那須さんは、そこを何とかしたいと考えています。
その一つとして、サークル体験会のような取り組みも行っています。
サークルに正式に入る前に、まずは少し体験してみる。
雰囲気を知る。
人と話してみる。
そういう入口があるだけで、参加のしやすさはかなり変わるはずです。
実際に体験会に参加した方の中には、「楽しかった。これから参加します」と話してくれた方もいたそうです。
また、那須さんはボッチャ大会のような企画にも関心を持っています。
ボッチャは、子どもから高齢の方まで一緒に楽しみやすいスポーツです。
体力差が出にくく、初めての人でも参加しやすいので、世代を超えた交流にもつながるかもしれません。
ひとつの企画ですぐに地域課題が解決するわけではありません。
でも、まずはやってみる。
そこから顔見知りが増えたり、次の参加につながったりすることもあるはずです。
地域とのつながりは、いきなり大きな一歩を踏み出さなくてもいいのかもしれません。
まずは一度、のぞいてみる。
少しだけ参加してみる。
その小さな一歩が、孤立を防ぐきっかけになるのだと思います。
子どもから高齢の方まで、地域にはたくさんの学びがある

高森市民センターでは、子どもたちに向けた企画も考えられています。
那須さんが話してくれたのが、自主事業として計画している「わくわくキッズチャレンジ」。
化学チャレンジや工作、空気の力を使った遊び、石のアクセサリーづくりなど、子どもたちが手を動かしながら楽しめるような体験です。
今の子どもたちは、スマートフォンやタブレットなど、デジタルに触れる機会がとても多くなっています。
もちろん、それも大切な学びです。
でも、実際に触ってみる、作ってみる、失敗してみる、友だちや大人と一緒に考えてみる。
そういう体験も、子どもたちにとって大切な時間です。
家で工作や実験をしようと思うと、準備や片付けが大変なこともあります。
だからこそ、市民センターでそうした体験の機会があることは、子どもたちにとっても、親にとっても、うれしいことかもしれません。
高森市民センターは、ひと月に約200件の各サークル利用があり、町内会、育成会、子ども会、民生委員、学校運営協議会、防災リーダーなど、地域にはさまざまな人たちが関わっています。
子どもたちを見守る人。
高齢の方の健康づくりを支える人。
防災について考える人。
公園や地域の環境を守る人。
普段の暮らしの中では、なかなか見えにくいかもしれません。
でも地域には、見えないところで支えている人たちがたくさんいます。
那須さんは、そうした人たちとどう関わっていくのか、市民センターとしてどこまで入り込んでいくのがよいのか、日々考えているそうです。

ふらっと立ち寄れる場所へ

高森市民センターでは、年に一度、市民センターまつりも開催されています。
今年は10月31日に開催予定で、時間は10時から16時頃(未定)まで。
サークルの方々による舞台発表などもあり、日頃の活動を地域の方に見てもらう大切な機会になっています。
サークルに参加している人たちにとっては、発表の場があることが活動の目標にもなります。
見に来る人にとっては、「こんな活動があるんだ」と知るきっかけにもなります。
市民センターというと、何か用事がある時に行く場所、というイメージがあるかもしれません。
講座に参加する。
サークルで部屋を使う。
イベントに行く。
もちろん、それも大切な利用の仕方です。
でも那須さんは、企画がある時だけでなく、普段からふらっと立ち寄ってもらえるような場所にしていきたいと考えています。
地域の情報が集まる場所。
誰かと顔を合わせられる場所。
何かを始めるきっかけが見つかる場所。
困った時に、少し相談できる場所。
そんな市民センターが身近にあることは、地域にとって大きな安心につながるのではないでしょうか。
那須さんは、地域の中にある人のつながりを見つめながら、市民センターのこれからを考えています。
高森市民センターは、すでに利用している人にとってはおなじみの場所かもしれません。
でも、まだ行ったことがない人にとっても、実は身近な入口がたくさんある場所です。
講座でも、サークルでも、イベントでも、チラシを見に行くだけでも。
まずは一度、ふらっとのぞいてみる。
そこから、地域との新しいつながりが始まるかもしれませんよ。
ではでは。

高森市民センター
住所:泉区高森6-1-2
電話番号:022-378-9950
受付時間:午前9時〜午後9時
休館日:月曜日、祝日の翌日、年末年始
※最新情報は、高森市民センター公式ページをご確認ください。

この記事書いた人
よっしー
人・もの・コトとの出会いが好き。
その場所に流れている空気や、何気ない会話の中にある誰かの「想い」を、そっと見つけて伝えていけたらと思っています。


