パークタウンの緑を守る人たち。桂島緑地で続く、地域の手しごと

パークタウンには、公園や緑地がたくさんあります。
普段何気なく歩いている道。
季節の花が咲く場所。
子どもたちが遊ぶ公園。
散歩の途中に少し休めるベンチ。
そうした場所が気持ちよく保たれている背景には、実は、地域の中で長く活動を続けている方々の存在があります。
今回は、桂島緑地で活動されている「桂島緑地公園愛護協力会」と「桂島緑地未来プロジェクト」の方々にお話を聞かせていただきました。
お話を聞かせてくださったのは、桂島緑地公園愛護協力会の安達会長と、桂島緑地未来プロジェクトの大竹代表です。
かつては、子どもが入りにくい場所だった

今でこそ、散歩道が整い、緑の中を歩ける桂島緑地ですが、以前は草木や薮が広がり、子どもたちが入りにくい時期もあったそうです。
桂小学校でも「入ってはいけない」と言われるような時期があったといいます。
パークタウンの入口にある大切な緑地。けれど、草木が伸び、見通しが悪くなり、散歩もしにくい状態になっていた。
「桂地区の入口にある緑地を、きれいにしないといけない」
そんな思いから、地域の方々による活動が始まりました。
最初に取り組んだのは、散歩道をきれいにすること。
いきなり大きな整備をするのではなく、まずは人が歩けるように。
安心して通れるように。
少し休める場所になるように。
そんな地道な作業から、桂島緑地の活動は続いてきました。
12年かけて、少しずつ今の姿に

活動は、もう12年ほど続いているそうです。
始まった当初は約40人で活動していたものの、長い年月の中で高齢化も進み、リタイアされた方もいます。
それでも、今も地域の方々が定期的に集まり、草刈りや植栽、散歩道の整備などを続けています。
草刈りは、一度やれば終わりではありません。
きれいにしても、しばらくすればまた草は伸びてきます。
特に緑地は、自然の力が強い場所です。
手を止めれば、あっという間に薮に戻ってしまう。
だからこそ、毎年、毎月、季節に合わせて作業を続けていく必要があります。
「散歩ができて、休憩ができる場所にしたい」
そんな思いで、東屋の周りや散歩道、水面が見える場所などを少しずつ整えてきました。
草刈りをしているからこそ見える景色

左)大竹さんと右)安達さん
今回のお話で印象的だったのが、安達さんが教えてくれた好きな景色です。
安達さんが好きなのは、(大倉緑地)の桜を下から見上げる景色。
桜の名所として知られる場所ですが、上から眺める人が多いそうです。けれど、下から見上げると、水面も重なって、また違った美しさがあるとのこと。
この景色は、草刈りや整備をしているからこそ気づいたもの。
ただ通り過ぎるだけでは見えない景色があります。
手を動かし、季節ごとの変化を見続けてきた人だからこそ知っている、地域の魅力があるのだと感じました。
大竹さんが好きな場所は、やはり桂島緑地。
長く関わり、少しずつ手を入れてきた場所だからこそ、特別な想いがあるのだと思います。
自生植物を守り、彩りも増やしていく

桂島緑地では、草刈りを進める中で、自生植物にも目を向けてきました。
ただ草を刈るだけではなく、もともとその場所に育っている植物を守ることも大切にしています。
一方で、緑地に彩りを増やすため、植栽にも取り組んでいるそうです。
地域内外の協力を得ながら、株分けしてもらった植物を育てることもあります。
「きれいにする」といっても、すべてを刈り取るわけではありません。
自然を守りながら、人が歩きやすく、気持ちよく過ごせる場所にしていく。
そのバランスを考えながら、活動が続けられています。
見えにくいけれど、地域を支えている活動
パークタウンには、桂島緑地のほかにも、たくさんの公園や緑地があります。
私たちは普段、きれいに保たれている場所を当たり前のように使っています。
でも、その当たり前の裏側には、草を刈り、枝を払い、落ち葉を片付け、散歩道を整えている方々がいます。
公園や緑地がきれいに保たれているのは、自然にそうなっているわけではありません。
地域のどこかで、誰かが時間を使い、体を動かし、少しずつ守ってくれているからです。
桂島緑地で活動する皆さんの話を聞いて、そのことをあらためて感じました。
これからは、知ってもらうことも大切に

桂島緑地では、今後、情報発信にも力を入れていきたいというお話がありました。
たとえば、
「今、こんな花が咲いています」「この場所から水面がきれいに見えます」「親子で散歩するなら、このあたりがおすすめです」
そんな季節の情報が届けば、地域の方が緑地に足を運ぶきっかけになります。
また、子どもたちが楽しめるような自然観察やクイズのようなコンテンツも考えているそうです。
たとえば、桂小学校の子どもたちが名付けたという「泥棒の木」。
紙飛行機やボールなど、いろいろなものが引っかかってしまうことから、そう呼ばれるようになったそうです。
こうした小さなエピソードも、地域の緑地を楽しむきっかけになります。
まちの緑を、もう一度見てみる

公園や緑地は、ただそこにある場所ではありません。
散歩する人がいて、遊ぶ子どもがいて、草を刈る人がいて、花を見守る人がいて、少しずつ地域の風景になっていきます。
桂島緑地も、長年活動を続けてきた方々の手によって、少しずつ今の姿になってきました。
パークタウンを歩くとき、近くの公園や緑地を通るとき。
「ここを守ってくれている人がいるんだな」
そんな視点で見てみると、いつもの景色が少し違って見えるかもしれません。
地域の緑を守る活動は、目立つものではないかもしれません。でも、暮らしのすぐそばにある大切な活動です。
桂島緑地を歩く機会があれば、ぜひ散歩道や水辺、季節の植物にも目を向けてみてください。
きっと、地域の方々が少しずつ育ててきた景色に出会えるはずです。
コーヒー片手に桂島緑地公園のベンチで読書。
気持ちよく過ごしたくなってきました♪
ではでは。
桂島緑地
桂島緑地未来プロジェクト https://jc21sp.com/f1kfp/pj-paper.html
桂島緑地公園愛護協力会 https://jc21sp.com/kar/group08.html

この記事書いた人
よっしー
人・もの・コトとの出会いが好き。
その場所に流れている空気や、何気ない会話の中にある誰かの「想い」を、そっと見つけて伝えていけたらと思っています。


