家に帰るまでが、この店の時間。泉パークタウンで17年「あちゃーる」と森さんの話。

泉パークタウンで暮らしていると、このまちの“当たり前のきれいさ”に、つい慣れてしまいますよね。
でも改めて考えると、このまちって、なんでこんなに整っているんだろう。
そんなことを考えさせてくれたのが、今回お話を聞いた、パークタウンで17年続くインド料理のお店「あちゃーる」の店主森さんでした。
泉パークタウンに住んでいると、あちゃーるの存在は知っている、という方も多いかもしれません。
もう17年。気づけばこのまちにずっとあるお店のひとつです。
ただ、普段通っていても、「どんな人がやっているのか」や「どんな想いでこの料理が出ているのか」までは、なかなか知らないことも多いですよね。
今回お話を伺ったのは、あちゃーる店主の森さん。
話を聞いていくと、このお店とこのまちの関係が、少し違って見えてきました。
カレーにハマった理由と、今の料理の原点

実は、店主の森さんは、もともと東京で広告の仕事をしていた方なんです。
デザイン会社の営業として働いていて、料理の道とは無縁でした。
そんな森さんがカレーにハマるきっかけになったのは、この広告代理店で勤めていた頃。
当時は、いわゆるカレーブーム。
あの店が美味しい、この店はこんな特徴があるなど、さまざまなカレー屋さんがピックアップされていました。
森さんも、話題のカレー屋さんに足を運ぶことに。

しかし、「美味しい」と言われていたお店に行ってみたものの、行くたびに味の印象が違う。
少し不思議な違和感…
「美味しいって聞いて来たのに、 あれ?って思う時もあるな」
そこで森さんはこう考えたそうです。
「美味しいって言ってる人は、常連だから特別扱いされてるんじゃないか?」
だったら、自分もそうなってみよう。
そう思って、毎日のように通うようになります。
カレーにハマり、さまざまなカレーを食べるようになると、次第にお店の人とも距離が近くなり、厨房に入れてもらったり、料理を教えてもらったり。
気づけばすっかり、カレーの世界に入り込んでいたといいます。
ただ、その中でさらに気づいたことがありました。
同じインド料理でも、お店で出される料理と現地の家庭で食べられている料理は、まったく違うものだということ。
どちらが正しいというより、どちらもその土地のリアルな食文化。
だから「あちゃーる」では、その両方を合わせた料理を大切にされています。
いわゆる“スパイスカレー”とも少し違う、どこかやさしさのある味。
その背景には、現地のお母さんの料理や文化があります。
その両方の食文化が味わえるお店として、森さんは東京にお店をオープンさせました。
東京から泉パークタウンへ。そして、この街の面白さ

その後、東京でお店を営んでいた森さんですが、事情があってその場所を離れることに。
そして縁があってやってきたのが、泉パークタウンでした。
印象的だったのは、引っ越してきたばかりの頃の出来事。
タクシーで「パークタウンまで」と伝えると、運転手さんに「パークタウンなんですか?」と聞き返されたそうです。
そのとき初めて、パークタウンが“ひとつのまち”として認識されていることに気づいたといいます。
実際に住んでみると、その印象はさらに強くなりました。
まちがきれいで、荒れていない。でもそれは、ただ整備されているからではない。
住んでいる人たちが、自分たちのまちの価値を守ろうとしている。
落ち葉を拾うことも、雪かきをすることも、誰かに言われてやるものではなく、自然とやっている。
そういう積み重ねがあるから、このまちの空気が保たれている。
森さんはそんな環境の中で、「良いまちだから、自分もきちんとしなきゃ」と思うようになったそうです。
この感覚、住んでいる人なら少しわかるかもしれません。
まさに泉パークタウンならではの「シビルライセンス」ってところですね。
お店も、街と一緒に変わってきた17年

「あちゃーる」は今年で17年目。
最初はこの料理も、なかなかすぐには理解されなかったそうです。
インド料理といっても、スパイスカレー、欧風カレー、チェーン店のカレーなど、イメージがバラバラ。
その中で「あちゃーる」の料理は、少し説明が必要な料理でもあります。
だからこそ、「押し付けるのではなく、少しずつ伝えていく」そんなスタンスで続けてきたといいます。
お店だけでなく、お客さんも変わっていく。
その変化に合わせて、お店も少しずつ形を変えていく。
そして最近では、お客様の変化に合わせてメニューも見直し。
常にお客さんやこのまちとの関係を大切にしてきているからこそ、17年も続いてきているんですね。

「食べてから帰るまでが飲食店の時間」
森さんの話の中で、印象に残った言葉があります。それは…
「食べてから家に帰るまでが、飲食店の時間」です。
お店を出たあと、「美味しかったね」と話したり、誰かに伝えたくなったり。
その時間も含めて、飲食体験。
そして、「なんでこの料理なんだろう」と背景がわかると、その時間はもっと豊かになる。
だから森さんは、料理そのものだけでなく、その背景や文化も含めて伝えたいと考えています。
桂市民センターで開催している料理教室「印度料理研究会」も、そのひとつ。
料理だけでなく、
- インドやネパールの文化
- 宗教や風習
- 食の考え方
まで知ることができる内容で、毎回すぐ満席になるそうです。
「お店で食べるより、家で作る方が美味しいよ」
そう笑って話す森さんの言葉には、料理を広げていきたいという想いが感じられました。

まだまだある話は、ぜひお店で

今回の取材では、ここに書ききれないくらい、印度料理との出会いや、広告代理店時代の話など、たくさんのエピソードを聞かせていただきました。
本当は全部お伝えしたいところですが、そこはぜひ、森さんと直接関わりながら聞いてみてほしいなと思います。
料理のことを知ることももちろんですが、お店の雰囲気や店主の森さんの人柄にもぜひ触れてみてください。
食べている時間だけでなく、帰り道まで満足度の高い時間になると思いますよ。

私も沢山お話を聞かせてもらって大満足。
飲食店ってそういう楽しみ方もあるんだなぁ…
「家に帰るまでが、あちゃーる」
まさに、あちゃーるの余韻を楽しみながら帰りました^^
ではでは。

あちゃーる achaar
場所 泉区高森5-15-7
営業時間 平日・祝祭日 11:00~17:00 土日 11:00~20:00 ※ラストオーダーは閉店30分前
定休日 毎週月曜・火曜(祝日の場合は翌日) ※詳しくはSNSなどでご確認ください
電話 022-777-2663
Web http://plaza.rakuten.co.jp/achaar
SNS(Instagram) https://www.instagram.com/achaarsendai/
SNS(Facebook) https://www.facebook.com/sendaiachaar

この記事書いた人
よっしー
人・もの・コトとの出会いが好き。
その場所に流れている空気や、何気ない会話の中にある誰かの「想い」を、そっと見つけて伝えていけたらと思っています。


